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アジア5ヶ国旅行記

その10 中国 北京の1日目

さあ、北京に着いた。 中国の首都だ。

時間は深夜4時。
あの有名な、天安門広場のまん前でバスから降ろされた。
辺りは真っ暗で、天安門の毛沢東の写真だけがキラキラ輝いていた。
バスから降りると、凍りつくような寒さで、セーター1枚の僕は、一人我慢大会。
人生に何度かあるだろう「死の予感」を本当に感じた。 ほんまにビックリするぐらい寒かった。
真冬の北海道の、とある家の冷凍庫と言えば分かってもらえるだろうか。


宿から程近い天安門。
北京のだだっ広い町を、韓国人兄弟と宿を求めてさまよった。
中国では特別なことがあって、外国人が泊まれる宿は、政府が認可した所のみという事だった。
時間も時間だし、そんなこんなだし、なかなか僕らを受け入れてくれる宿は無く、1時間は歩いたりした。

途中、住所不定っぽいおっちゃんに声をかけられたりしながら、 やっとたどり着いたのが、1泊1000円ぐらいのホテル。
想像以上に設備が整っていてよかった。 疲れ果てた僕らは、中国に着いたという余韻に浸るまもなく、死んだ様に眠った。

次の朝、もちろん!というように、もっと安い宿を探すことになった。
昼間はまだ暖かかった。(それでも寒いけど)
そして 韓国人兄弟とより安い宿を探すべく街に出た。

北京の町は、「そんなに国土面積にあわさんでええやろ!」というくらい、道も広く、建物もバカでかい。 「三つ目の角をまがって・・・」などと言われたら、2,30分は平気で歩く羽目になる。
僕が持っていたガイドブックに載っているのより安い宿を、彼らは調べてきていて、そこに向かった。 すぐに見つかった。
1泊、450円!やすっ! 即決だったが、その宿には裏があった。。。。
経営者は、韓国と中国のハーフのおばちゃんで、その宿も、外国人は泊まってはいけない宿だった。
公安のやつらがくると、おばちゃんは賄賂を渡し、僕らも一番端っこの部屋で隠れた。
泊まりにくるのは、99%が韓国人。(あかんやん!)

これがその宿。と僕。
2階建てで、1階は料理屋。料理屋を抜けて、中庭の階段を登るとドミトリーの部屋がいくつもならんでる。
1部屋にベッドは4つ。おばちゃんはめちゃくちゃいい人だった。
天安門のすぐ近くで便利だし最高!僕はこの宿で約2週間を過ごしてしまうことになる。
それぐらい居心地がよく、おばちゃんも、従業員もアットホームだ。(ツレか!とツッコんでしまうくらい)

その宿での1日目。
無一文なので、ATMで金をおろして、天安門広場でも行ったろカイ!
と余裕なぼくは、早速、 「ヤッテモウタ!」をしでかすのである。

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