あれは、雨の降る夕暮れ時でした。
することもないので、レンタルビデオ屋に行き、「ザ・ビーチ」という映画を借りてきました。
レオナルド・ディカプリオ主演のやつ。
これが、僕のバックパッカー人生のきっかけでした。ベタなきっかけですが。。。
映画の内容は、バックパッカーの役のディカプリオが、タイへ行き、未開の島にいくというやつ。
すんごい衝撃を受けました。 今まで海外旅行っつ~たらツアー旅行でチョコチョコっと現地を見て回るぐらいのもん。と思ってたから。
ほんで、専門学校も卒業して一息付いたところだった僕は、オモイッキリ影響され、
「とりあえずタイいっとこ。」と、なったのであります。
約1ヶ月、色々調べて、友達に言いフラして回った。
友達の一人が「一緒に行きたい。」と言い出したので、二人で行くことになった。
そんで、タイのバンコク行きの往復航空券と現金7万円、そしてバックパックを背負って関空から、一路バンコクへと飛んだ。
見るもの全てが、刺激的で、新鮮だった。
大韓航空で韓国の仁川経由。機内食が少し凍っていた。
アジア旅行の起点、ドンムアン空港についた。
空港から一歩出た瞬間、ムア~っと蒸し暑い空気と、独特のニオイが鼻を突く。
これは何度行っても同じだ。
その頃の僕は、「地球の○き方」に忠実で、空港から、バスで真っ直ぐカオサンに向かった。
車内で日本人2人と出会い、4人でカオサンのバーのテラスで乾杯した。 その日、日本人達と別れ、カオサンの裏路地にあるボロボロの安宿に泊まった。意外に宿はどこもすいてたみたい。ツインベッドで一泊240円だった。
何日か、バンコクをブラブラした。有名な寺や、チャオプラヤ川など。。。
ある夜、カオサン通りをウロウロしてると、レストランのスクリーンで「ザ・ビーチ」が流れてた。
しばらくボーっと眺めて(あぁ、ほんまにきたんやぁ。)とちょっと感動した。
二人で島に行こう。ということになり、列車とバスと船のジョイントチケットを取った。
列車にゆられ、バンコクからスラタニ、船に揺られ、スラタニからチャウエン、乗り合いタクシーで、ラマイビーチに着いた。
海は、きれいで大きかった。
そこで、日本人と知り合い、ムエタイのジムに通ったり、 夜はバーに繰り出したりで忘れられんほどの、楽しい思い出になった。 島は、夜になるとピンク色に輝きだす。
昼間、レストランだったりした店が、イカニモって感じのおねーちゃんが踊り狂うキャバクラみたいなバーに変身するのだ。 横を通りかかろうもんなら、「オニーサンカッコイイネー!フー!」などと、そこらへん一体にいるバーねーちゃんが大声で叫ぶ。
悪い気分はしなかったが、初めは怖くて近寄れなかった。
日本人にシステムを教えてもらってからは何回か行きました。
ビックリしたのが、たった1杯のビール頼むだけで何時間でもいれる。ということ。 会話は片言の英語や日本語だけど、何種類かゲームがあって、おねーちゃんが相手してくれる。
何人か飲みに来ている日本人も見かけた。その光景は「男ってアホやな~」である。
それからは、レンタカー(やっすい!)を借りたり、射撃場で実弾撃ったり色々と楽しかった。
結局、島には2週間程度いた。 バンコクに戻って、お土産なんかを買いあさって帰った僕は、「またくるぞ!」と心の中で叫んだ。
完
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